2024.02.26

お知らせ 当園オリジナル"宇治急須"をリニューアル。販売開始!

こんにちは、堀井七茗園です。リニューアルした「宇治急須」を販売いたします。


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宇治急須とは


当園オリジナルの宝瓶(玉露や煎茶などの旨味を引き出して飲みたいお茶に適した取っ手のない急須のこと)です。急須の網の部分を上部まで穴をあけ、最後までしっかり注げる工夫だけでなく、底まで開け、さらに急須の底に傾斜をつけています。さらに口の部分にふところを設けることで、絞り切れなかったお茶が底を流れ、ふところに溜まるようになっています。そうする事により、注ぎ終わったあとに茶葉と湯が分離し、二煎目以降も美味しく飲む事ができます。

(※イメージ / 過去の資料から抜粋)

 

上記の特徴が認められ、昭和58年には発明奨励賞を受賞致しました。
お茶を美味しく飲むことができる急須として、多くのお客さまにご愛顧いただいておりましたが、これまで製作をお願いしておりました窯元さんの廃業により、やむを得ず当園も販売を中止せざるを得ない状況が続いておりました。

その後、この宇治急須を復活させるべく、京都だけに留まらず、日本各地の焼き物の産地を巡り、復刻に約1年の年月がかかってしまいましたが、今回、有田焼・宝泉窯 協力のもと、完成に至りました。
この急須を通じてお茶を美味しくお飲みいただくだけでなく、各産地のモノづくりに触れていただくキッカケになればという気持ちから、急須の開発風景を少しご紹介させていただきたく存じます。

 

有田焼・宝泉窯 代表取締役 原田元
一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会 代表理事
佐賀県陶磁器工業協同組合 代表理事
寛永の初期に開窯以来、代々鍋島藩の御用窯として禄を受け、伝統の格調高い古伊万里の優雅な色彩の色鍋島の風格の中に、新しい感覚の息吹を融和させた独特の味わいの深い美術工芸品や和食器を製作。「2016/」「1616 / arita japan」ブランドへも参画。

 

 

 

宇治急須 / 開発風景

 

有田焼の製造の一番の特徴は、各工程が専門の職人による分業制であることです。今回、「成形」「素焼き」「施釉」「本焼成」の工程を少しご紹介させていただきます。

 



生地屋さんにて、生地を型に流し込みます

 

 

成形した型に、1つ1つ手作業で職人さんたちが急須の流し込み網の部分の穴をあけていきます

 

 

 

急須の注ぎ口の部分

 

 

これを接着していきます

 

 

 

 

お猫さまもその丁寧な作業を見届けてくれています

 

 

 

 

 

こちらが先ほど生地屋さんで完成したものを「素焼き」した状態です
ここからは、窯元さんでの製作になります

 

 

 

注ぎ口の穴が釉薬でふさがらないよう、1つ1つの穴をあけていきます
これもまた手作業で頭が下がります

 

 

 

そして「施釉」の工程

 

 

 

最後、穴が釉薬で詰まらないようにふーっと息を吹きかけて

 

 

念には念を、針でこれもまた1穴1穴

 

 

そして最後は「本焼成」 (※写真はイメージです)

 

 

セットの湯呑みも待機してました

 

 

いかがでしたでしょうか。
生地そのものは型を用いて成形しているものの、どれも1つ1つ手作業の工程が多く、本当に頭が下がる思いです。
手作業ゆえに急須・湯呑みにはそれぞれ個体差がございます。その個体差を個性として捉え、釉薬のゆらぎなども含めてお楽しみいただきたく存じます。

 

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